カウンセリングがはじめての方へ
カウンセリングとは?精神科医療との違いは何か?
今このウェブサイトをご覧になっている方は、日々の生きづらさや息苦しさ、喪失感や焦燥感、言葉にできない悲しみや怒り、あるいは漠然とした不安や孤独感を抱えているのではないでしょうか。
カウンセリングとは、まさにそんな苦しみから解き放たれるための道筋を、訓練を積んだプロフェッショナル=カウンセラーとともに見つけていく手段です。
また、どうにかして今の苦しみから解放されたいと感じるとき、精神・心療内科にかかるか、カウンセリングを受けるか、最初にどちらを選べば良いのか迷うこともあると思います。
もしも、夜うまく眠るため、強い鬱症状や不安感を抑えるために薬によるサポートが必要だと思うなら、まずはあまり身構えず、精神・心療内科を訪れてみてください。ここでの診察は、多くの場合、風邪をひいたとき内科にかかるのとほとんど変わりません。医師による問診を受け、症状にあわせた薬を処方してもらうという流れです。
もしも、自分の症状や感情がうまく言葉で表現できない、もしくはとにかく誰かに話を聞いてもらいたいという気持ちが強いなら、ぜひカウンセラーを頼ってください。
精神科医療では主に、「今まさにつらい、具体的な症状」を取り除くための投薬治療が行われますが、カウンセリングでは、会話などの手段によってその人の心の深部に触れ、心の不調がそもそもどこから来るのかを探ったり、前を向くお手伝いをしていきます。
症状や心の状態によっては、医師が投薬治療と並行したカウンセリングを指示することもありますし、カウンセラーが医療機関の受診を勧めることもあります。どちらもきっとあなたの苦痛を和らげる手助けとなりますが、まずは上記をひとつの判断基準としてみると良いかもしれません。
私のカウンセリングについて
じつは一言でカウンセリングと言っても千差万別で、そのカウンセラーが基準としている理論や実践している療法、カウンセラー自身の経験などによってやり方が大きく変わってきます。療法のなかには、映画やドラマでよく見るような、複数人のグループで行うものや、絵や箱庭といった表現を通して行うものなどもありますが、もっとも一般的なのは、相談者の話を一対一で聞くことで深層心理に近づいていくというもので、私が行うのも、この対話型のカウンセリングです。
そして私のカウンセリングの最大の特徴は、相談者の「感情」をメインに扱い、それをもとにプラスの方向に導いていくということです。怒り、悲しみだけではなく、喜びや楽しさといった感情も含め、あなたの体内で滞っていた感情を、思いきり外に解放してあげるお手伝いをします。それにより、自分では気づかなかった新たな自分に気づいたり、これまでもやもやと渦巻いていた不安や焦りが、ふっと軽くなるという体験につながります。
一般に、カウンセラーは「鏡になる」ことを求められることが多いです。相談者が話す言葉や、相談者本人も気づかないうちに発している些細なサインなどをうまくすくい取り、相談者の心の奥底に眠った本心や、本当の自分を映し出すための鏡になる。つまり、カウンセラー自身はあくまで客観的で冷静で、「無」の状態である必要があるというのです。一方、主に感情を扱う私のカウンセリングは、いわば「スポンジ」のようなもの。あなたから発せられた感情をすべて受け止め、吸収し、その感情に共鳴し、ふたりで一緒に味わうことを良しとしています。
感情を表に出すという行為は、特に私たち日本人にとっては、少しハードルが高いことかもしれません。
「本当に嬉しいことがあったけれど、人に言うと自慢に聞こえてしまうかもしれない」
「ものすごく怒りたい気分だけれど、大人なんだから冷静でいなければ」
「大声で泣きたいけれど、自分はそんなキャラじゃない」
こうしてつい自制をしてしまいがちですが、どうか、その感情をここぞ!とばかりに、むき出しにしてください。ここは安全な場所です。私があなたのどんな感情も否定せず、しっかりと受け止めます。
※このテキストは、ライターにインタビュー&執筆していただきました。